2015年11月7日土曜日

SpeedyPainter

タブレット(スレート)型PCが出て、モバイル用のiPhoneやAndroid機も性能が上がり、新しいプラットフォーム向けのグラフィックソフトが出てるようですね。

本当は「Krita」というLinux発祥のペイントソフトのことを書こうかと思っていたのですが、既にたくさんあるようなので、先日知った「SpeedyPainter」の記事を書いてみようと思います。


公式サイト
SpeedyPainter


最初からポータブル版があってお試しし易く親切です。

最初に起動させてみたノートPCでは、ブラシを動かしてもろくに描けず、既存の画像を開こうとしたら、グラフィックのエラーで落ちました。
FAQを読んでみると、動作にはOpenGL3.0以上が必要とありました。
OpenGLが必要なのはKritaも同じです。Kritaの方はOpenGL3.2以上で、必要とされるマシンスペックもSpeedyPainterより上なのだろうと思います。

そのノートPCでは、グラフィックドライバを更新してもOpenGL2.1までしか対応していませんでした。

自分のマシンのOpenGLバージョンを確認するには、公式のページからリンクが貼られている「GPU Caps Viewer」を使うと簡単なようです。

GPU Caps Viewer

別のPCにはノートPC用のグラフィックボードが載っているので、こちらなら使えるのではないかと踏み、GPU Caps Viewer起動させてみたところ。


赤枠で囲った部分にOpenGLバージョンが書かれています。
こちらはOpenGL3.3なので、必要スペックは満たしています。

グラフィックドライバをアップデートすればOpenGLも更新されて、使える場合もあるかもしれません。
GPU Caps Viewerのタブすぐ下にある「NVIDIA GeForce 8200M G」と書かれているのが自分の環境のPCのグラフィックカードなので、そのドライバを探せば良いわけです。

WikipediaでOpenGLのリリース年の項目と、PCやグラフィックボードの発売年で、グラフィックカードのおおよその対応バージョンが推測できる…かも?

OpenGL - Wikipedia


確認がとれたところで本題。



SpeedyPainterの使い方は、公式サイトの動画が一番解りやすいと思います。


SpeedyPainter - demo videos


なので簡単な機能説明とキャプチャだけ。

バージョンは v3.4.0
  • 筆圧対応
  • レイヤー
  • 選択範囲
  • 左右反転
  • 塗りつぶし
  • 切り抜き
  • 表示の拡大縮小、回転(アンチエイリアス)
  • グラデーション
  • パースグリッド
  • 左右対称描画
  • 読み込み形式:.dds/.gif/.jpg/.png/.psd/.tga/.tif
  • 保存形式:.bmp/.png/.jpg/.tif/.spf(SpeedyPainter独自形式・レイヤー保持)/.dpf(SpeedyPainter独自形式・描いた経過ごと保存されている形式)
  •  
機能はシンプル。
フィルタ類はなし。
レイヤーはあるけれど、レイヤーのブレンドモードはなし。グループ化もなし。
dataフォルダの中のbrushフォルダ中に画像を入れると自作ブラシにすることが可能です。しかし設定項目はほとんどなし。
Photoshopの.abrブラシも読み込めるようですが、機能は制限されるとのことです。

ツールパレットは設定(歯車アイコン)で左右どちらでも置けます。

ブラシ選択。
筆圧に応じた透明度・太さの変更ON/OFF、ブラシの描画間隔が調整できます。

レイヤーの追加(+ボタン)、削除(-ボタン)、透明度の変更。
レイヤーサムネイルのダブルクリックでレイヤー表示/非表示の切り替え。


ツールパレットの右上の「i」を押すと、ショートカットキーの説明と、変更できるショートカットキーの一覧。

スペースキーでパン(表示の移動)。
Ctrlを押しているとキャンバスの回転表示。
Ctrl+Shiftで回転が45°単位。

右クリックすると、カーソル位置にカラーホイールとブラシサイズの変更ダイアログが出ます。
カラーホイールを出したままShiftキーを押しながらカーソルを動かすと、明度だけ(上下移動)、彩度だけ(横移動)の変更ができるようです。
カラーホイールの下のスライダーでブラシサイズの変更。

パースグリッドの表示。

左右対称に描く機能。放射線型にガイドが出ます。
2~50分割が可能。
模様を作るのに重宝しそうです。

レイヤーが統合されない保存形式は、SpeedyPainter独自形式の .spf のみ。
保存する時のファイル名に日本語が入力できませんでした。今のところ半角英数しか使えないようです。
 
SpeedyPainter独自ファイル形式 .dpf は描画過程も一緒に保存されます。
また、一般的なメディアプレーヤーで再生できる、動画ファイル形式での書き出しもできます。

 
公式の動画にもあるように、タブレットでの操作を意識したUIになっていて、描く時に邪魔にならないように設計されてると感じます。
Tabキーでツール・レイヤー・カラー等のUIの表示/非表示の切り替えが可能です。
機能が絞られている分、動作が軽快です。

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